欧州市場 2021年7月〜9月の出来事

2021年 7月

1日

英国財務省、ホールセール市場レビューに関する市中協議文書を公表。欧州連合（EU）離脱後の環境に合わせたセカンダリー市場に関する英国の規制手法を検討。
5日

英国金融行為規制機構（FCA）、プライマリー市場の有効性のレビューに関する市中協議文書を公表。議決権種類株の上場に関する規制緩和などを提案。
6日

欧州委員会、「持続可能な経済への移行を目指したファイナンス戦略」に関する政策文書を公表。環境・社会・ガバナンス（ESG）投資の促進が目的。
ハンガリー中央銀行、グリーン金融政策のためのツールキット戦略を公表。グリーン・モーゲージ債の買入やグリーン住宅ローンのバックファイナンス政策を提示。
8日

欧州中央銀行（ECB）、金融政策における気候変動の考慮に向けたアクション・プランを公表。市場オペレーションにおいて気候変動リスクを踏まえた基準を導入する方針。
14日

欧州委員会、新たな気候変動対策の政策パッケージ「Fit for 55」を公表。排出権取引制度の強化やカーボン国境調整メカニズムの導入に関する法案を起草。
UBS、富裕層顧客に合わせたサステナビリティ・アドバイスの強化を発表。顧客の選好に合わせて気候変動や環境汚染など6つの投資テーマに沿った投資アドバイスを提供。
英キルター・ファイナンシャル・アドバイザーズ、職域福利厚生サービスを提供するサークルズと提携。サークルズの顧客企業の従業員に金融アドバイスを提供。
ECB、ユーロの中央銀行デジタル通貨「デジタルユーロ」の導入に向けた調査フェーズの開始を公表。設計やディストリビューションに関して24か月間の調査を実施。
27日

FCA、特別目的買収会社（SPAC）規制の緩和と株主保護の強化に向けた上場規則の見直しを最終化。株主保護の仕組みの導入を条件に逆買収時のSPAC株の売買規制を緩和。
28日

FCA、上場企業の取締役会の多様性に関する市中協議を公表。取締役会の女性比率を最低4割にするなど目標の達成状況に関して、遵守又は説明（Comply or explain）を要求。

2021年 8月

2日

ドイツ連邦金融監督庁（BaFin）、サステナブル投資ファンドのガイドラインに関する市中協議文書を公表。サステナビリティを謳うファンドが満たすべき要件を提案。
4日

英国政府、国内機関投資家に経済成長に貢献する投資ビックバン創出を要請。首相・財務相の連名で公開書簡を発出し、英国のベンチャー企業やインフラへの投資を要請。
ICEベンチマーク・アドミニストレーション、2021年末のポンドLIBORの公表停止に合わせてポンドLIBOR ICEスワップ・レートの公表を停止する旨を発表。
5日

英国清算機関LCH、フランス法人がユーロ圏の政府債等に関するバイサイド・レポ・クリアリングを始めると発表。バイサイドによる直接清算を可能にする仕組みを提供。
19日

英国大手百貨店ジョン・ルイス、同国のロボ・アドバイザー業者大手ナツメグとの提携を発表。2030年までに小売業以外から得る利益を4割まで高める計画の一環。
28日

英国国家雇用貯蓄信託（NEST）、2024年までに運用資産の5％に相当する15億ポンドをプライベート・エクイティ投資に振り向ける方針を発表。

2021年 9月

6日

英国財務報告評議会（FRC）、2020年の改定を踏まえたスチュワードシップコードの署名機関を発表。189社／機関が申請し、125社／機関がFRCの審査をクリア。
10日

スイスSIXデジタル取引所、デジタル証券の取引所と証券保管振替機関（CSD）を運営するための認可をスイス連邦金融市場監督機構（FINMA）から取得したと発表。
15日

FCA、2025年までに資産を現金のまま保有する個人の2割削減を目標に設定する旨を公表。シンプルな投資を望む個人を支援できるよう規制の見直しを模索する方針。
BNPパリバ・アセットマネジメント、住宅ローン投資を専門に扱うオランダの資産運用会社ダイナミック・クレジットの株式を過半数取得することに合意したと発表。
16日

英国年金規制局とFCA、確定拠出型年金の拠出に見合った価値（value for money）に関する討議文書を公表。加入者がより良い評価をできるよう情報開示の改善を図る方針。
21日

英国政府、初のグリーン国債を発行し100億ポンドを調達。
ロンドン証券取引所、金利デリバティブ市場セグメントであるCurveGlobalマーケッツを閉鎖すると発表。2022年1月28日に取引を停止する予定。
22日

ECB、ユーロ圏全体を対象に規制当局がトップダウンで実施した気候変動ストレステストの結果を公表。地球温暖化が企業のデフォルト確率に与える影響などを分析。
30日

欧州証券市場機構（ESMA）、規制上で必要となる信用格付の利用障壁を解消するよう法改正をEU内で要請。利用者が高額な利用契約を余儀なくされていると指摘。