1. 従来の取引所取引の概念を超えた画期的な取引システムであるオプティマークが、98年春にもパシフィック証券取引所に導入される予定である。

2. 同システムの導入に関しては、ニューヨーク証券取引所が反対していたが、SECは既存のルールに反することは無いとし、本年9月これを認可した。SECはむしろその革新性を積極的に評価する姿勢を示している。

3. オプティマークは、単に革新的な注文のマッチングのシステムであるのみならず、FIXプロトコル対応とし、各種のベンダーやネットワーク・プロバイダーとも提携するなど、従来の取引所にあまり例を見ない、オープンでシームレスな取引環境を提供しており、証券取引プロセス全体の革新を促すシステムとして評価されよう。

4. オプティマークの導入や電子取引システムを巡るSECのリリースに見られるように、アメリカでは、証券取引のイノベーションに関する取り組みが急速に進展している。わが国でも、この点を念頭に、市場改革を進展させることが望まれる。