1. 89年末以降の株価の急落による、株式、株式投資信託から預貯金、生命保険への資金シフトは91、92年度にはほぼ終了し、その後商品間の資金移動はほとんど見られない。
2. その背景には、低金利が継続する一方、株価の先行きにも不安があり、パフォーマンス面で有利な商品が見られないことに加え、個人の安全性志向、流動性志向が安定して高いという要因が考えられる。
3. ただし、預金の満期構成の変化や外国為替関連商品の人気を見ると、資産運用に興味を失っている家計ばかりではないことがうかがえる。金融機関も新商品の開発を進めている。このような金融機関の試みが奏功するか、それとも、個人金融資産の動きが活発化するには株価や金利の上昇を待つしかないのか、今後の動きが注目される。
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