1. 97年11月以降、北海道拓殖銀行、山一證券を始めとして金融機関、証券会社の経営破綻が相次いだことなどから、我が国の金融システムに対する不安感が急速に高まった。また、98年4月からの早期是正措置導入をにらんで銀行が貸出の絞り込みを進めたため、いわゆる「貸し渋り」が大きな問題となった。こうした中で、12月以降、金融システム安定化のための措置が、次々に打ち出された。
2. この一貫として、98年2月16日、金融システム安定化を図るための預金保険法改正、金融機能安定化緊急措置法が、それぞれ参議院で成立した。その後、金融危機管理審査委員会による審査が行われ、97年度中に都長銀18行と地銀3行に対する公的資金投入が実施された。
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