1. フランクフルト証券取引所の運営会社であるドイツ証券取引所は、97年11月28日から、従来のIBISシステムに代わる新システムXETRA(シートラ)システムを稼働させた。
2. XETRAシステムは、取引システムの高度化をめぐる欧州取引所間の競争や市場の分断が続く国内市場における改革の必要性などを背景に導入された。
3. XETRAシステムは、注文板上で価格優先、時間優先の原則に従って注文を付け合わせるオーダー・ドリブン方式の自動執行システムである。従来のIBISシステムに比べて市場の透明性や取引の効率性、システムの処理能力などが大幅に向上した。また、機関投資家による取引への直接参加も可能となった。
4. 今後、XETRAシステムは、今年末頃にとされる「基本段階」への移行を経て「拡張段階」に進むことが予定されている。「拡張段階」では、フランクフルト証券取引所上場株式全銘柄の取引が、注文の大きさにかかわらずXETRAシステムを通じて執行されることになり、立会場が廃止される。地方取引所の立会場は存続するものの、ドイツ国内における市場の分断状況は、大きく改善されることになる。
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