1. インターネット・ブームを一因として、米国プライベート・エクイティ市場におき、ベンチャー・キャピタルへの空前の資金流入が生じている。
2. プライベート・エクイティ投資家の裾野も広がるなかで、プライベート・エクイティ投資におけるデュー・ディリジェンスやパートナーシップ・アグリーメントのTerms and Conditionsに関するスタンダードを確立しようという動きも見られる。
3. 20年間にわたる米国のプライベート・エクイティ投資の歴史の中で確立してきたものは、リスクの高い投資を、その分野の専門家に適切なインセンティブを与えつつ、同時にしっかりしたガバナンスを働かせながら遂行していく工夫である。
わが国においても、ベンチャー投資の中核となるべきは、ベンチャー・キャピタルであり、敷居の下がったパブリック・マーケットでも、未公開株市場でもない。米国では、昨今、インターネット・ブームによりベンチャー・キャピタル運営の構造に変質が見られるが、専門性を尊重し、高いディシプリンの下に行われる米国の本来のベンチャー投資のあり方を、日本も学んでいくべきである。
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