1. 2001年2月22日、マレーシア証券委員会は、マレーシア資本市場育成のための10ヶ年計画「マレーシア資本市場マスタープラン」を発表した。
2. マレーシア資本市場は、アジア金融危機のダメージから未だ回復しておらず、解決すべき課題は多い。これらの課題を整理し、今後の方向性を示す包括的ビジョンの作成が希求され、そのニーズに応えるものとしてマスタープランが作成された。
3. プランの遂行は3フェーズに分かれ、1)国内の基盤強化、2)段階的な市場開放、3)資本市場の更なる拡大、の順に進められる予定である。
4. マスタープランの提言事項は、1)資金調達機能の強化、2)資産運用業務の強化、3)市場機構の競争力強化・効率化、4)仲介業者の強化、5)規制体系の見直し、6)イスラム金融センター化、の6つの柱からなる。更に152項目にわたる具体的施策が提案されている。
5. マスタープランは既に進行しているプログラムが多く盛り込まれており、特に新しい方針が示されているわけではないが、マスタープランという包括的なビジョンを改めて発表したことで、マレーシアの資本市場の活性化に向けた強い意欲が感じられる。
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