1. チャールズ・シュワブは、富裕層の個人投資家に的を絞ったアドバイス・サービスを本体で提供していくという戦略を発表し、メディアに流れ始めた広告キャンペーンが証券アナリストの利益相反問題で揺れるウォール街で話題となった。
2. シュワブが打ち出した具体的な新サービスは、(1)「シュワブ・エクイティ・レーティングス」、(2)「シュワブ・プライベート・クライアント」、(3)「シュワブ・アドバイザー・ネットワーク」、の3つである。
3. 新サービスの発表にあたって大々的な広告キャンペーンを行った背景には、株式市場の低迷に伴い売買委託手数料が減少するなかで、利益相反問題で揺れるウォール街を風刺し、アドバイス・サービスの強化によって他社と差別化しようとの目算がある。
4. ただ、見逃してはならないのは、ディスカウント・ブローカーとしてアドバイスやリサーチ・サービスを外注や提携で対応して成長を遂げてきた同社が、今回の発表により、事実上、そのビジネス・モデルを大きく転換したということであろう。
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