1. 主要生命保険会社10社の2001年度上半期は、保有契約高の減少など保険業務での厳しい環境が続くなか、株価下落によって保有株式の含み損益が大幅に減少したことから、ソルベンシーマージン比率など財務指標の悪化が目立った。
2. 主要10社の個人保険、個人年金保険の保有契約高は、2000年9月期比3.2%減の1,173兆4,115億円となり、上半期ベースで5期連続の減少となった。団体保険は新契約高が大幅に伸び、保有契約高が増加する一方で、団体年金保険の受託残高は、系列投資顧問を合わせても2000年9月期比で減少する会社が多かった。
3. 主要10社の保険、資産運用収支は各々2,110億円、3,565億円のマイナスとなり、経常収支残高は3,542億円と2000年9月期比63.4%の大幅減となった。2000年度から公表されている基礎利益は、10社で2000年9月期比8.7%減の9,523億円となった。基礎利益率など基礎利益でみた収益性も低下した会社が多かった。
4. 株価下落により株式含み益が大幅に減少したことなどに伴い、ソルベンシーマージン比率は10社平均で2000年度末比113.6%減の564.3%、実質純資産額も2000年度末比で3割近く減少し12億2,713億円となった。
5. 10社の一般勘定資産残高は、2000年度末比2.3%減の150兆2,235億円となった。2000年度の時価会計導入後、保有株式の時価が減少したことが主因である。
|