2004年7月27日、米国ウォール街の大手証券会社10社が、2003年4月に成立した包括的和解に基づき、独立系リサーチ会社の株式アナリスト・レポートの配布を開始した。10社の契約先の特徴として、(1)カバレッジ銘柄数が多い会社、(2)独立系リサーチ会社のレポートを集積する会社、(3)IPO銘柄のリサーチに特化した会社が多いことが指摘できる。独立系リサーチ会社は、今後、包括的和解に関係のない証券会社も競争上の観点から独立系リサーチを購入して、ビジネスが拡大していくことを期待している。しかし、その一方で、ソフトダラー規制をめぐる議論がリサーチ業界の先行き見通しに影を投じている。
|