1.バーゼル銀行監督委員会は2005年7月に「銀行ガバナンス原則」を公表し、銀行業において重視されるべきガバナンス上の留意点を整理し、2005年10月末を期日にパブリックコメントを募集している。
2.公表されたガバナンス原則では、利益相反の抑制、監査人の独立性確保、情報公開の充実といった論点を強調すると共に、持株会社傘下の銀行や政府所有銀行といった特殊な所有形態を持つ銀行における望ましいガバナンス体制についても議論している。
3.わが国でも銀行業のガバナンス向上は銀行監督上の主要課題の一つであり、金融改革プログラムでも市場規律を補完する仕組みとして重視され、今年度中を目処に銀行ガバナンス強化に向けた法改正・ガイドライン改定等が予定されている。
4.今般公表された銀行ガバナンス原則は、わが国の銀行ガバナンスに関わる規制やルールの改定を評価する際の一つの座標軸を提供するものといえ、今後ともその動向が注目される。
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