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資本市場クォータリー 2005年夏号
本格化する中国上場企業の非流通株問題の解決
井上 武
要約
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1. 中国では上場企業の発行する株式は、取引所に上場され一般投資家による売買が可能な株式(流通株式)と、市場での自由な売買が認められていない株式(非流通株式)に大別できる。発行済株式の6割以上を占める非流通株の存在は、株式市場の発展にとって最大のボトルネックとなっており、この処理をどうするかは中国政府の積年の課題となっていた。

2. 2005年4月29日、政府は中堅企業4社を対象に非流通株問題の解決へ向けた改革を実施し、2005年6月17日には対象をさらに42社に拡大することを発表した。

3. 中国政府は過去にも非流通株の市場への放出を試みてきたが、いずれも市場の反発に会い失敗に終わってきた。今回の改革では、過去の失敗の経験から(1)画一的な方式を強制せず柔軟性を持たせる、(2)最終的な判断は株主、特に流通株主に任せる、(3)短期的な株価変動に配慮する、といった点に特徴がある。

4. 臨時株主総会が終了した第一弾の4社では、1社が流通株主による賛同が得られずに改革案が否決された。今回の改革に対する市場の反応を見ると、改革の対象となった企業の株価には当初はプラスの効果をもたらすが、権利落ち以降、大幅な下落を経験している。非流通株主による株式の売却は早くても1年後であり、今後、徐々に市場への影響があきらかとなっていこう。

5. 改革の実行をサポートするために、税制だけでなく、株式デリバティブや自社株買い、TOB規制の緩和など様々な制度変更が実施されているが、早急な市場改革が市場に混乱を招くこととならないかが懸念される。一方で、非流通株への換金性の付与によって、国有企業の事業再編や海外からの企業投資が活発化することが期待される。

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