1. わが国の金融システムは、銀行中心の金融システムから、銀行に加え、市場をより活用していく複線型の金融システムになっていくべきとされている。しかし、実際には、複線的というより、より多様な仲介の形態が発展する、重層的な金融システムに向かっていくべきではないだろうか。
2. そもそも、銀行という金融仲介の形態がどの程度必要なのか、ということが問われるべき時代と言える。
3. 流動性の高い証券市場を活用する市場型金融だけではなく、昨今は、プライベートエクイティファンドなどのファンドも金融仲介として重要になっている。
4. 従来の金融機関を通じた金融仲介に加え、各国において、国や企業が個人の資産形成を支援する個人投資勘定も重要な金融仲介の形態となっている。
5. 金融仲介を一つの主体が一貫して行うのではなく、金融商品の製造と販売というように、機能的に分化する動きがあることも注目される。
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