1. 米国証券取引委員会(SEC)が2004年2月に発表した新規則レギュレーションNMSの提案は、取引所やECNのビジネス戦略にも大きな影響を及ぼすものとして高い関心を集めている。
2. 4月には規則提案に対する公聴会が開かれ、延べ40人以上の関係者が意見を述べた。公聴会では、とりわけ、ある銘柄の株式が複数の場所で取引されている場合に、最良気配が提示されている場所以外で注文を執行する、いわゆるトレード・スルーの禁止をどこまで緩やかにするかをめぐって様々な意見が出された。
3. SECは、12月になって公聴会や書面で寄せられた意見を取り入れた修正提案を発表した。新しい案では、トレード・スルーの禁止を発注者の意向で排除できるとする「オプト・アウト条項」が撤回される一方、自動化されていない市場の提示する気配を無視した注文執行を容認するなど、重要な修正が加えられた。
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