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資本市場クォータリー 2007年秋号
個別行ブランドを重視する欧州の広域地域金融機関 −ポプラール銀行(スペイン)の事例−
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林 宏美
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- わが国でも、地方銀行や第二地方銀行が都道府県境を越えて広域化する動きが出てきている。ほくほくフィナンシャルグループや山口フィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループなどがその例として挙げられる。これらの持株会社傘下の銀行は、従来から利用されてきた個別銀行ブランドを維持している。
- 欧州でも、銀行グループとしての規模は大手金融機関であるが、実際には広域化した地域金融機関としての特色が強い銀行は少なくない。資産ベースでスペイン第3位の銀行であるポプラール銀行グループもそうした範疇に入る。
- ポプラール銀行グループ内には、親銀行のポプラール銀行をはじめ、スペイン国内に5行の地方銀行子会社が存在する。5行はいずれも、ポプラール銀行が過去に買収した銀行であるが、いずれも買収前の銀行名を引き続き利用しているだけでなく、証券取引所への上場も維持している。広域に展開しながらも、各地域に密着した地域金融機関を追求するポプラール銀行にとっては、地方ブランドの並存を不可欠と捉えている一つの証左である。
- 一方で、ポプラール銀行は、グループ内の銀行が取り扱う金融商品のラインアップを共通化することによって、低コストで魅力的な商品を提供できる環境を整えている。生命保険や損害保険などについてはドイツのアリアンツと、投信運用やプライベート・バンキング業務などについてはルクセンブルグのデクシアBILとそれぞれ提携関係を結び、外部専門業者のノウハウを活用できる体制構築にも余念がない。
- 今後わが国でも地域金融機関の再編が進展することも想定される。地域性と広域性、効率性と多様性の両立を目指す欧州地域金融機関の事例は、わが国の地域金融機関にとっても参考になろう。
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