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資本市場クォータリー 2007年秋号
石油から金融資産へ
−ノルウェーの公的年金基金を巡る改革とガバナンス−
関根 栄一
要約
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  1. 現在、ノルウェーの公的年金基金の海外運用が注目を集めている。海外運用を行う同国の公的年金基金は、1990年に設立された石油基金(The Petroleum Fund)を「政府年金基金−グローバル」(The Government Pension Fund − Global)に改称したものである。同基金の2007年5月30日時点の運用残高は1兆9,643億クローネ(約39兆円)に上る。
  2. 「政府年金基金−グローバル」は、国会による審議・承認の仕組みの下、財務省がベンチマーク・ポートフォリオを設定した上で、ノルウェー中央銀行に運用が委託されている。実際には、同行内に設けられたNBIM(ノルウェー中央銀行インベストメント・マネジメント、投資運用局を指す)が運用を担当するが、財務省との間で結ばれる運用協定の中で両者の関係が明確に規定されている。
  3. NBIMは、(1)説明責任、(2)透明性、(3)専門性といった運営哲学の下で運用に関する情報開示を行っている。NBIMの職員の給与は固定給と業績給から成り、アウトソーシングも活用されている。運用政策の見直しについても、初期段階から情報開示が行われ、ガラス張りの議論を通じ最終的に国会が審議・承認する仕組みとなっている。
  4. 「政府年金基金−グローバル」は、オランダ病など過去に天然資源産出国が陥った罠にはまらないよう、海外運用に限定され、財政規律も導入し、特定の利害関係者による影響を防止しながら、透明性の高い運用を目指している。同基金の運用の仕組みやガバナンス・モデルは、最近取り上げられることの多いSWF(ソブリン・ウェルス・ファンドの略称)と呼ばれる国富ファンドの在り方にも一石を投じよう。今後もノルウェー及び同基金の「石油から金融資産へ」の転換の試みが注目される。

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