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資本市場クォータリー 2007年冬号
中国:本格化する保険会社の対外証券投資
関根 栄一
要約
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  1. 2006年12月21日、中国保険監督管理委員会は、保険会社の海外運用に関する新法案を発表した。この海外運用は、QDII(適格国内機関投資家、キューディーと呼ぶ)と認定された中国国内の金融機関に対し、海外の証券投資を認めるものである。先行している商業銀行及び基金管理会社のQDIIでは、2006年12月末までに認可された海外運用枠として既に合計136億ドル(1兆6,300億円相当)に達しており、今後これに保険会社のQDIIの運用枠が積上げられることになろう。

  2. 中国では、近年保険料収入が急速に増加しているが、財産保険、人身保険ともに、最大手による寡占が崩れている。一方、保険会社の運用資産の利回りの向上は、被保険者にとっても政府にとっても重要な課題となっている。この為、従来は銀行預金や国債といった安全資産に限定されていた国内運用対象の多様化が進められている。

  3. 海外運用については、これまでも各社が既に保有する外貨に限って行われていたが、新法案は、運用枠の上限を保険総資産の15%として人民元売り・外貨買いも含めた形で運用枠の拡大を図ろうとしている。また、新法案は、海外運用の対象として、マネーマーケット商品、固定収益商品の具体的な商品名を拡大・列挙しつつ、さらにエクイティ商品も幅広く加えることを想定している。

  4. 保険会社の海外運用枠は、今次法案が実現されれば約2,800億元(4兆2,400円相当、2006年11月末時点の保険総資産の15%)となる見込みである。保険会社は、中国国内での運用機会に加え、海外での運用機会を狙えることになる。1980年代以降の日本の生命保険会社による海外運用からは、内外金利差や国内に無い海外の運用商品を求めていくことが示唆されよう。中国では、今後、信託投資会社や証券会社によるQDIIも検討されており、引続き対外証券投資の動向が注目される。

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