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資本市場クォータリー 2007年冬号
中国の企業会計・監査制度
−新基準導入で企業情報開示の改善へ−
神宮 健、李 粹蓉
要約
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  1. 中国の資本市場発展は、非流通株改革をほぼ終えて新たな段階に入っている。しかし、たびたび発覚する上場会社の粉飾決算や資金流用などの不正行為は、投資家に資本市場に対する不信感を抱かせており、今後、資本市場が発展する上で解決すべき課題となっている。

  2. 中国証券監督管理委員会(CSRC)が法律・規定違反として調査した案件は2002年以降372件に上る。不正行為は、資本金の過大評価、架空取引、虚偽の投資損失、簿外資産隠蔽、債務不計上、決算操作等多岐にわたる。粉飾決算の背景には、(1)企業の上場、(2)上場後の有償増資や銀行融資等の資金調達、(3)節税対策や経営者の保身策、など一般的な要因に加え、国有企業の企業統治問題を始めとする中国特有の要因がある。

  3. 改革・開放後の会計改革は、復活期、市場経済会計の始動期、会計基準の国際的統合期の3段階に分けられる。現在、中国企業会計体系は、会計法、企業財務会計報告条例、企業会計基準、企業会計制度、諸規定・Q&Aから構成されている。会計基準については、2007年1月1日より新基準が導入された。より市場を重視した会計情報提供、情報開示の強化、公正価値の導入、関連当事者の開示、資産減損の戻し入れ禁止への変更などが注目点である。

  4. 公認会計士監査基準も2007年1月より新基準が実施された。新監査基準の特徴は、会計士事務所の品質コントロールの強化、リスク指向型監査の導入、財務諸表監査における不正に対する考慮、新業務・高リスク業務に関する規定の追加などである。

  5. 新会計・監査基準の導入により、会計操作の余地が減ることが期待される。今後の課題は、新基準がきちんと執行されることである。また、粉飾決算問題の根源は企業統治にある。この点では、2006年1月施行の新会社法における、監査役会の強化、高級管理職の勤勉忠実の義務付け、少数株主保護の強化、外部取締役の設置等が重要なポイントである。

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