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資本市場クォータリー 2008年秋号
欧米で活発化するマイクロファイナンス投資
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岩谷 賢伸
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- 貧困層向けの無担保の少額融資を主体とする金融サービスであるマイクロファイナンスは、バングラディシュのグラミン銀行を始めとするマイクロファイナンス機関(MFIs)が担ってきた。現在、MFIsは全世界で約1万機関まで拡大している。
- MFIsは従来、資金調達の大部分を寄付金、国際機関等からの援助、国内金融機関からの借入に依存してきたが、過去数年、資本市場を通じて海外の投資家から資金調達する動きが拡がっている。欧米の金融機関や投資家からは、MFIsに対する投融資を指すマイクロファイナンス投資として注目を集めている。投資金額は過去数年急激に伸びており、2007年は年間67億ドルに達した。
- 個人富裕層や財団、社会的責任投資を手がける保険会社や年金基金などの投資家は、MFIsの発行する証券に直接投資することもあるが、一般的にはMFIsへの投融資を行う民間のマイクロファイナンス投資ビークル(MIVs)、又は、MIVsの発行する債券等に投資する。
- マイクロファイナンス投資の主流は債券型の商品(債券ファンド、証券化商品、債券)で、投資金額の約8割を占める。だが、株式型の商品(PEファンド、MFIsへの出資など)も、近年、債券型を上回る伸び率で投資金額が増えている。
- マイクロファイナンス投資の最大の意義は、投資リターンを得られると同時に、社会的貢献が出来る(ソーシャル・リターンを得られる)点である。加えて、分散投資効果も見込める。
- 一方、(1)過剰な投資資金の流入、(2)MFIsのマネジメントやガバナンスの質の低さ、(3)一部の現地国政府の非協力、(4)一部のMFIsによる過度の営利追求などが課題となっている。
- 潜在的市場規模の大きさから、欧米の投資家、金融機関からの投資やビジネスの意欲は旺盛であり、マイクロファイナンス投資は今後も着実に拡大していくと考えられる。
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