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資本市場クォータリー 2008年春号
大手SWFと相互協定を締結する米国
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神山 哲也
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- 米国財務省は2008年3月、シンガポール、アブダビ首長国政府並びに両国の国富ファンド(SWF)であるGIC、アブダビ投資庁と、SWFの対米投資に係る相互協定を締結したことを発表した。
- 相互協定では、SWFに係る原則として、SWFによる投資が政府の政策的目的を達成するために行われてはならないことや、情報開示を充実させることなどが規定された。他方、SWFの投資を受け入れる国に係る原則としては、SWFの投資に対して保護主義的障壁を設けてはならないことなどが規定された。
- SWFに係るグローバルなベスト・プラクティスを策定するという世界的潮流がある中、米国がこのような相互協定締結に乗り出したのは意外とも言える。米国としては、サブプライム問題が長期化する可能性が指摘される中、米国金融機関の有事に備え、資金の豊富なSWFとのパイプを作っておきたいという思惑があったものと思われる。
- SWFに係る独自基準の策定は米国以外でも進展している。欧州連合がSWFのガバナンス及び透明性に係る原則案を発表したほか、オーストラリアはSWFの対オーストラリア投資に係るスクリーニング基準を設けている。また、米国カリフォルニア州は、人権保護上問題のある国のSWFが投資しているプライベート・エクイティに同州の公務員年金及び教職員年金が投資することを禁じる法案を審議している。
- このような独自基準の策定に対しては、批判的に見る向きも多い。SWFによる日本株投資の増加を示唆する動きが見受けられる中、我が国としては、世界的な議論の趨勢を見据えつつ、対応策を検討していくべきものと思われる。
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