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資本市場クォータリー 2009年夏号
中国の店頭株式市場(三板市場)の現状と課題
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神宮 健
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- 中国の店頭株式市場である「三板市場」は、現時点では規模が小さく流動性も低い。但し、中国証券業協会は、2009年の任務の一つに、三板市場の改善・拡大を挙げている。また、3月に新興企業向けの創業板市場設立が決定されたこともあり、今後は、当局の目標とする「多層的な資本市場の構築」に向けて、三板市場の位置づけがよりはっきりし、重要性も増してくると思われる。
- 三板市場は、旧三板市場と新三板市場から成る。旧三板市場では、上場廃止銘柄と90年代に廃止された取引システムの銘柄が取引されている。一方、新三板は、中国のハイテク企業が集積する北京市の中関村科学技術パークの企業が取引されている。2009年4月末時点で、旧三板・新三板市場では、110銘柄が取引されているが、旧三板・新三板市場の規模は、株式市場全体から見ると極めて小さい。
- 旧三板・新三板市場とも、中国証券業協会が具体的な規定を策定している。両市場ともスポンサー証券制度を採るといった共通点もあるが、新三板市場には、旧三板市場には無い増資機能がある。また、新三板市場は「非上場・非公開」企業を扱う一方、旧三板市場は、上場廃止企業が含まれるため「非上場・公開」企業を扱っている点も異なっている。
- 現在、三板市場は、流動性が不足し、投資家と資金調達側企業の双方にとって魅力に欠けている。このため、両者とも積極的でなくなり、流動性がさらに不足する悪循環が見られる。こうした中で、2009年6月、投資家・企業にとっての利便性の向上、取扱銘柄となる企業数の増加と市場の質の向上、市場流動性の改善に向けて、新三板市場の規定が改定され、7月から実施された。
- 取引される企業数と流動性の増加は引き続き三板市場の課題である。既に新三板市場は、中関村科技園区から全国のサイエンスパークへ拡大する方向にある。また、市場流動性の改善のために、マーケットメイカー制度の導入も考慮されている。新三板市場を中心に改革が今後も進んでいくことが予想される。
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