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資本市場クォータリー 2010年春号
自己資本規制の強化に備えたコンティンジェント・キャピタルの新規発行
三宅 裕樹
要約
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  1. 2010年3月12日、オランダの大手金融グループであるラボバンク・グループが、債券形式のコンティンジェント・キャピタルであるココ・ボンドを12.5億ユーロ、発行した。同案件は、(1)発行済み証券との交換を通じてではなく、新発債として発行されたこと、および(2)金融危機後も引き続き財務状態の健全性を確保している金融機関が、今後の金融規制の強化の可能性に備えて発行に踏み切ったこと、という2点で、先行するココ・ボンドの発行案件であるロイズ・バンキング・グループやヨークシャー住宅金融組合の場合とは異なる特徴を有する、注目すべき事例となった。
  2. ラボバンクが発行したココ・ボンドに対しては、発行額の2倍超にあたる26億ユーロ以上の応募が寄せられた。また、発行金利もラボバンクにとって有利な水準に決定されたとの評価がある。この背景には、(1)S&Pやムーディーズからの格付けが最高水準にあるなど、ラボバンクの財務状態の健全性が高いとされていることと、(2)トリガー条項が発動された場合に、発行体の資本証券ではなく、キャッシュに転換されるという仕組みが採られたこと、という2点があるとされている。
  3. 今回、新発債としてのココ・ボンドが発行され、投資家からの強い需要があったことは、今後の金融規制改革をめぐる議論に一定の影響を与える可能性がある。特に、金融システムの安定化に果たしうるココ・ボンドの役割に期待を寄せる規制当局の動きが、今回の事例を機に後押しされうるものと考えられる。ただし、他方で今回の起債は、金融危機の影響をほとんど受けなかった金融機関によって行われたという点では、かなり特殊な事例と捉えることもできる。そして、その意味では、新規に発行されるココ・ボンドが投資家からの需要を十分にひきつけることができるのかという、ココ・ボンドの自己資本規制への導入をめぐってかねてより指摘されている課題は、引き続き重要な論点として残されているともいえよう。

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