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野村資本市場クォータリー 2010年夏号
潜在力の大きい自国産業の発展を支援するフランスの戦略投資ファンドFSI
林 宏美
要約
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  1. フランスでは、2008年12月19日、サルコジ仏大統領のイニシアティブの下、フランスの公的金融機関である預金供託公庫(CDC)の傘下に、戦略投資ファンド(Fonds stratégique d’investissement、FSI)が設立された。残る49%をフランス政府が直接保有するFSIは、フランス版政府系ファンド(SWF)として捉えられているが、潜在力の大きい自国産業の発展、大規模な変革を迫られている産業の構造変化を後押しする意味合いが強く、SWFの中で異彩を放つ存在と言える。
  2. フランス政府がFSIを設立した背景には、金融危機による足元の資金不足から潜在性の高い多くのフランス企業が経営破綻リスクに見舞われた事情がある。実際、FSIが2009年に投資した企業は、直接、或いはファンド経由の間接保有をあわせると、2,500社以上にのぼり、その企業規模やセクターは様々である。
  3. FSIの特徴としては、足元で喫緊の対策が迫られており、再編が必要とされている分野、或いは将来の潜在性を高く評価していると見られる分野への投資に特化したスペシャル・ファンドを2009年に相次いで設立したことがある。さらに、FSIは、2009年10月、中小企業に焦点を絞ったFSI-PMEプログラムも立ち上げ、中小企業支援を一段と強化するべく、新たな投資ツールも導入した。
  4. FSIは、中小企業から中堅・大企業にいたるまでカバーして出資を行う役割、特定の産業にターゲットを絞ったファンドを運営する役割、企業の海外進出を支援する役割など、様々な機能を同一の公的組織が手がけている点は、わが国にとっても参考になると考えられる。次世代産業の育成を目指すわが国の産業革新機構の活用、ひいては日本版FSIのような組織を設立する意義を検討するうえで、FSIは十分注目に値しよう。

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