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野村資本市場クォータリー 2010年夏号
拡大を続ける中国開銀の国際業務とガバナンスの展望
関根 栄一
要約
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  1. 国家開発銀行(以下、中国開銀)の国際業務が近年拡大している。中国開銀の業務のうち、主に中国企業の海外進出や設備輸出の支援に用いられる外貨貸付の残高は2009年末で979億ドルとなった。中国開銀の2009年の国際業務では、中国への引取りを前提とした海外の資源開発向け融資で計470億ドル規模の「融資と資源の交換」を実現した。他にアフリカ向け及びアジア向け業務も強化した。
  2. 政策融資と商業融資の分離という銀行セクターの改革の中で、1994年に設立された中国開銀は、国務院に直属する政策性金融機関とされた。設立当初は、中国政府の関係部門の関与の下で国内向けの政策金融を行っていたが、2004年ごろからは国際業務も本格化した。2005年には、国家発展改革委員会と共同で中国企業の海外進出支援のための融資制度を創設した。
  3. 中国開銀の業務は、現在では、貸付業務と投資銀行業務に大別される。融資分野では、公共基礎インフラ、道路、電力の順に多い。融資規模の拡大に伴い職員も増加しており、特に若手の増員と高学歴化が目立っている。2007年末には公的資本が注入され、2008年12月には株式会社化されている。但し近年の業務量の拡大の一方で、ROA・ROEや、国際業務の収益性の改善が課題となっている。
  4. 中国開銀は、傘下のファンドを通じても中国企業の海外進出を支援している。中国開銀の株式会社化に関する情報は必ずしも多くはないが、商業銀行化・投資銀行化を進めてきた陳元会長の主導によるところが大きい。2008年以降、伝統的な政策金融への回帰の動きがあるものの、国際業務の強化という流れそのものに大きな変更はないであろう。
  5. 今後の中国開銀と日本の関わりとしては、(1)中国開銀の情報開示の推進とそのための日本の経験の共有、(2)日中両国企業の共同海外案件に対する投資銀行業務の提供、(3)中国開銀の国際資本市場での資金調達や増資の支援といった方向性が考えられる。

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