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野村資本市場クォータリー 2011年秋号
規制監督強化の次なる対象となるシャドーバンキング
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小立 敬
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- 2011年10月14、15日、パリでG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催された。会議のステートメントの注目点として、シャドーバンキングに関するコミットメントが挙げられる。当該ステートメントでは、「我々は、シャドーバンキングへの規制・監視を強化するための最初の提言と作業工程に合意した」と述べられている。
- G20の枠組みの下でシャドーバンキングの規制・監督を強化する方針が示されたのは、2010年11月のソウル・サミットである。ソウル・サミットのステートメントでは、シャドーバンキング規制・監督の強化を図る理由として、バンキングとシャドーバンキングの間の規制の差異を利用した規制アービトラージを抑止することにあることが挙げられている。
- 金融安定理事会(FSB)は、7月18日の会合においてシャドーバンキング・タスクフォースが策定した最初の提言をFSBとして承認した旨のプレスリリースを公表している。そこでは追加的な規制が必要な分野として、(1)シャドーバンキング・エンティティに対する銀行の関係性に係る規制、(2)MMFに係る規制、(3)その他のシャドーバンキング・エンティティ規制、(4)証券化規制、(5)セキュリティ・レンディング、レポに関する規制が挙げられている。また、国際基準設定者は、これらの分野に係るワークストリームを開始し、2012年7月(セキュリティ・レンディング、レポについては2012年末)までに、FSBに対して進捗状況と政策提言を実施する予定を明らかにしている。
- シャドーバンキング規制・監督の強化が実施されれば、銀行や証券会社を含む日本の金融セクターに追加的な規制コストがもたらされるだけでなく、シャドーバンキングを通じた信用仲介や資金仲介に負の影響を与える可能性が考えられる。いずれにしても、カンヌ・サミット後に公表される見通しのFSBによるシャドーバンキングに関する報告書の内容をまずは確認する必要があるだろう。
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