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野村資本市場クォータリー 2011年春号
生き残りを賭けた取引所の再編
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井上 武
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- 2011年2月9日、ロンドン証券取引所グループとカナダのトロント証券取引所を傘下に持つTMXグループが合併に合意したことを発表するや否や、その数時間後には、欧米で複数の取引所を運営するNYSEユーロネクストとドイツ取引所が同じく合併交渉を進めていることを発表した。また、2011年2月18日には、欧州で多角的取引施設(MTF)を運営するBATSグローバル・マーケッツが欧州最大のMTFであるChi-Xヨーロッパを買収することで合意した。
- 欧米における株式取引ビジネスは競争の激化により、取引所はシェアと収益性の低下に直面している。今回の合併はデリバティブや清算決済取引といった収益性の高い業務の強化を狙ったものといえる。さらに、金融危機を受けた規制強化の流れに乗り、店頭デリバティブなどの市場においてその地歩を固めることを目指している。
- しかし、規制強化は必ずしも競争の低下を意味しておらず、新たな市場においても競争は必至であろう。また、大きくなることでかえってリスクの増大やコストの増大、シェアの流出に直面する事態も考えられる。
- 取引所のビジネスは、規制の緩和とITの発展による相乗効果によって劇的な変化を迎えている。大型再編などによってレガシー・コストを抱えた取引所が構造改革をどこまで進めることができるのか、注目したい。
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