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野村資本市場クォータリー 2011年夏号
シャドー・バンキングとしてのMMFへの規制強化をめぐる議論−米国SECにおけるラウンドテーブルの開催−
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神山 哲也、三宅 裕樹
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- 2011年5月10日、米国証券取引委員会(SEC)で「MMFとシステミック・リスク」と題するラウンドテーブルが開催された。開催の背景には、2008年9月以降のグローバル金融危機においてMMFがシステミック・リスク顕在化の要因となったことがある。
- 米国では、2010年5月に改革の第一弾として、新たなMMF規制が施行された。現状、明示的な期限をもって、さらなるMMF規制改革の実施や提案が米国で予定されているわけではない。とはいえ、今後の方向性を見極める上で、今回のラウンドテーブルは、2010年10月に大統領金融市場ワーキング・グループ(PWG)から打ち出された提言書と並んで、大きな意味をもつ会合であったといえよう。
- 今回のラウンドテーブルで、規制当局側からは、「MMFは元本割れしない」という投資家からの過剰な期待を解消することが、MMFのシステミック・リスクへの対応として必要とした上で、いっそうのMMF規制強化を求める主張がなされた。具体的には、(1)一般の投資信託と同様に、市場価格など公正価格による組入証券の評価額を基にした変動NAVを算定すること、(2)そうでなければ、銀行と同様の規制をMMFに対して課すこと、という案が改めて示された。
- これに対して運用業界側からは強い反発が示された。彼らからは、(1)取得原価を基準とした組入証券の価格を基にした、あるいは市場価格を基準にNAVを算定した上で0.1セント単位で四捨五入する安定的NAVの算定を引き続き容認すること、(2)MMFから拠出される保険料とFRBからの公定歩合での融資などを原資に、金融危機時にMMFにキャッシュを提供する民間緊急流動性供給ファシリティーを創設すること、という提案がなされた。
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