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野村資本市場クォータリー 2012年春号
急速な発展を遂げた韓国のデリバティブ市場−今後の展望と課題−
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林 宏美
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- 韓国のデリバティブ市場は、1996年5月、200の国内ブルーチップ銘柄で構成されるKOSPI200先物が韓国証券取引所(KSE(当時)、現在の韓国取引所(KRX))に上場した時点に端を発しており、その歴史は約15年程度と長くない。にもかかわらず、KRXは世界のデリバティブ取引所ランキングで世界1位を確保している。
- 韓国のデリバティブ市場の特徴としては、第一にKOSPI200先物およびKOSPI200オプションを中心とした株式・株価指数関連商品の取引所取引が中心である点、第二に個人投資家が株式・株価指数関連商品を中心に、大きな取引シェアを占めている点が挙げられる。株価連係証券(ELS)や株式ワラント証券(ELW)など、主に個人投資家をターゲットとして、近年相次いで導入された小口の仕組み商品を見ても、発行額が急伸した商品が少なくない。
- 韓国のデリバティブ市場が急拡大を遂げてきた背景としては、従来はKSEと韓国先物取引所(KOFEX)に分かれていたデリバティブ市場を統合し、取引システムも現物株市場を含めて一本化した点がまず挙げられる。第二に、先進的なITを活用したオンライン証券システムが普及しており、容易にデリバティブ取引に参加できる環境を指摘できる。第三に外国人による投資規制が98年5月に完全に撤廃された点もある。
- 韓国のデリバティブ市場は、2009年2月に施行された「金融投資サービスおよび資本市場法(FSCMA)」を中心とした、同国の資本市場をグローバル・スタンダードの制度に近づける動きが最も奏功している分野の一つと捉えられる。個人投資家をターゲットとした規制強化の影響が出てくるなかで、韓国のデリバティブ市場がさらなる発展、多様化を進めていくためには、ヘッジファンドをはじめとした機関投資家の増加によって、韓国デリバティブ市場の厚みが増すことが期待される。
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