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野村資本市場クォータリー 2012年春号
厳格となる金融規制と寛容となる金融政策−危機後のポリシー・ミックスがもたらす新たなリスク−
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淵田 康之
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- 昨年後半以来の欧州に典型的なように、金融危機後、金融規制の厳格化が進展する結果、市場の安定性や景況に追加的なマイナスの影響がもたらされ、これを打ち消すためにも、異例なまでに寛容な金融政策の実施を余儀なくされる状況が生じている。
- しかし、バランスシート調整が進むなかでは、金融緩和政策は、その効果に限界があるだけでなく、様々な副作用を伴う。
- 従って、金融政策に過度の負担を強いるような、金融規制の強化には慎重であるべきである。米国は、1938年、景気がダブルディップ・リセッションに陥った局面や、1991年、クレジットクランチが進行した局面で、銀行検査基準を緩和するなど、景況に配慮した金融行政を採用した歴史があるが、現状はそれと正反対である。
- 既にバランスシート調整を経験してきたわが国でも、当初の金融機関への厳格な姿勢を見直し、現実的な金融行政を重視するようになった経緯がある。またわが国の教訓は、金融システムの健全化だけではなく、事業再生、産業再生、成長戦略が必要ということである。そのためにも、リスクマネー供給が重要であることが認識されている。
- 最近、ブラックロックのフィンクCEOは、「貯蓄家を投資家に転換しなければならない」と強調し、マッキンゼーは、エクイティ投資へのインセンティブ政策の必要性を提言している。こうした米国版「貯蓄から投資へ」の議論も注目されよう。
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