アベノミクスを背景に、久々にIPOが活発化している。ベンチャー投資促進税制の創設、投資型クラウドファンディングの利用促進に向けた金融商品取引法改正、公的年金等のポートフォリオへの組入れなど、新興企業育成を目指した政策も相次いで導入・検討されつつある。
しかしIPOを実現しても、その後、順調な成長軌道に乗れない企業も少なくない。新興企業育成の成否は、起業やIPO数の増大だけではなく、その後、企業がどれだけ一人前に育ったかどうかによっても評価されるべきであろう。
IPO後における企業の健全な発展のために、資本市場はいかにあるべきか?過去15年のわが国の新興市場の経験から、いくつかの教訓を得ることができる。