アジア経済が急速に発展する中、わが国の金融機関はアジア市場の取組みを強化していますが課題は少なくありません。一方、日本の金融市場は少子高齢化など構造問題を抱えながら他のアジア市場との競争にさらされています。そこで本誌では、4月1日にアジア開発銀行研究所(ADBI)所長に就任された吉野直行氏に、アジアの金融市場で日本はどのような役割を果たせるか、アジア基軸通貨が成り立つ条件は何か、そして日本は国内の構造的課題にどのように立ち向かえばよいか、語っていただきました。