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野村資本市場クォータリー 2014年春号
バーゼルIIIがもたらすスクーク(イスラム債)発行の新たな機会
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ラクマン ベディ グンタ
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- イスラム銀行は金融危機をもたらした原因と直接的には関係がなく、また危機にもそれほど晒されていなかったが、母国当局がバーゼルIIIを受け入れることでイスラム銀行も今後の規制強化の影響を受けることになる。イスラム銀行の規制を設定するイスラム金融サービス委員会(IFSB)が、バーゼルIIIの規制に則して規制セット(IFSB-15)を発表している。
- バーゼルIII及びIFSB-15がグローバルなスクーク(イスラム債)の市場に与える影響として、(1)バーゼルIIより高い自己資本比率要件を満たすために、イスラム銀行の国内外の市場において自己資本に算入できるスクーク発行が増えること、(2)バーゼルIIIの流動性規制に対応を図るイスラム銀行の投資適格スクークに対する需要が増加し、それに従って高い信用格付を付与された国と企業によるスクーク発行が増えること、(3)イスラム国及び非イスラム国において、スクークの発行を容易にするための法律(税法等)と規制の改革が進められていることから、標準化によってスクーク発行関連費用が減少することが想定される。
- 世界のイスラム金融機関は、投資の多様化と成長とともにイスラム金融における証券化ビジネスも増やす傾向にある。バーゼルIIIとIFSB-15により強化される自己資本比率や流動性規制の導入は、スクークに対する需要をむしろ拡大させ、今後の市場の成長の原動力になる可能性があると思われる。
- 更に、2014年はヨーロッパ、アフリカ、アジアの国がソブリン・スクークの発行を計画しており、グローバル・スクーク市場の拡大にとって重要な年となることが予想される。非イスラム国を含む様々な国でスクークの発行が実現すれば、現在湾岸諸国とアジアのイスラム国(主にマレーシア)に偏っているスクーク市場の成長と国際化に大きく貢献すると思われる。
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