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野村資本市場クォータリー 2015年秋号
金(ゴールド)の貨幣化に向けて革新的な仕組みを導入したインド政府
北野 陽平
要約
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  1. インド政府は9月9日、2015年度予算案で掲げた政策の一つである「金(ゴールド)の貨幣化」を推進するため、ソブリン・ゴールド債(SGB)及びゴールド・マネタイゼーション・スキーム(GMS)を導入することを閣議決定した。インドは世界第2位の金の消費国で年間800〜1,000トン程度を輸入しており、膨大な金輸入額が恒常的な経常赤字の一因となっている。政府はSGBとGMSの導入により、金輸入額を削減し、経常赤字を中長期的に持続可能な範囲に留めることを目標として掲げている。
  2. SGBは、金現物に対する投資需要を代替する革新的な投資商品として開発された。債券の価値が金の価格に連動し、投資家はキャピタルゲインを享受することができる。一定の金利が発生することや保管費用・管理手数料がかからないことが、金現物や金ETFとの差別化要因になると考えられている。GMSは、休眠状態に置かれている金を市場で流通させる仕組みである。以前から存在していた金預託スキームと金貸付スキームが統合され、実効性を高めるために、最低預託量の大幅な引き下げや預託期間の選択肢の拡大等、金保有者にとっての利便性の向上が図られた。
  3. 足元の経常赤字は、持続可能な範囲に収まっている。しかしながら、今後グローバル経済や市場環境の変化により、仮に金価格や原油価格が上昇に転じた場合、経常収支の悪化につながり状況が深刻化する可能性が懸念されている。そうした中、今回導入されたSGBとGMSを成功させることは、外部環境の変化や市場リスクに対するインドの頑健性を強化するという点で大きな意義があると言える。
  4. さらにSGBについては、もし幅広い投資家から受け入れられた場合、中長期的な効果・影響がもたらされる可能性もある。第一に、債券市場における個人投資家の裾野拡大である。SGBの取引市場に厚みが出てくれば、投資家の参加が更に促進される可能性がある。第二に、他のアジア諸国への波及効果である。インドの取組みが一つのモデルケースとなり、効率的な資金調達手段として、SGBを応用したコモディティリンク債の活用が検討されることも考えられよう。

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