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野村資本市場クォータリー 2015年夏号
英国FICC市場の健全化を図るFEMR報告書の公表
神山 哲也
要約
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  1. 英国財務省・イングランド銀行(BOE)・金融行為監督機構(FCA)は2015年6月10日、「公平かつ効率的な市場レビュー(FEMR)」の最終報告書を公表した。FEMRは、ロンドン銀行間金利指標や外国為替レートの不正操作問題を受けて、債券・為替・コモディティ(FICC)市場への信認を回復し、国際的な市場に影響を及ぼすことを目的としたものである。
  2. FEMRの最終報告書の第一の特徴として、個人の責任追及の強化が挙げられる。背景には、金融機関に巨額の罰金が科される中で、個人の事業行為(コンダクト)も規律付けることが必要との認識がある。そこで報告書では、銀行や大手証券会社の上級幹部及び認証制度(SM&CR)の適用対象を資産運用会社等に拡大することや、刑事罰の適用範囲の拡大などが打ち出された。
  3. 第二の特徴として、競争政策の観点からのアプローチ強化が挙げられる。これは、FCAが2015年4月から競争法上の権能を付与されたことを背景とする。ここでFCAが重視するのは、ニッチ業者にとっての平等な競争環境などであり、従来の金融規制・監督と着眼点が異なる点に注意が必要である。
  4. 第三の特徴として、FICC規制におけるグローバル・スタンダードを標榜していることが挙げられる。FEMRによる規制強化で不心得な業者の駆逐を図る一方、健全な業者までロンドン市場を敬遠してしまわないよう、同様の規制を他国にも求める趣旨と考えられ、金融安定理事会やIOSCO、バーゼル銀行監督委員会等に対して提言している。
  5. FEMRに対する金融業界の反応は、総じて厳しくはない、というものになっている。理由としては、金融業界に対して一定の配慮を見せていることや、FEMRが英国における金融危機後の規制強化の最終フェーズと位置付けられていることが挙げられる。英国における金融規制の転換点にも、FICC規制のグローバル・スタンダードにもなり得るものとして、FEMRが今後どのような展開を見せるのか、注目される。

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