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野村資本市場クォータリー 2017年春号
FinTech振興を図る英国FCAのレギュラトリー・サンドボックス
荻谷 亜紀
要約
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  1. 2016年5月に導入された英国金融行為監督機構(FCA)のレギュラトリー・サンドボックスが注目を集めている。レギュラトリー・サンドボックスとは、金融機関やFinTech(フィンテック)が開発段階にある商品・サービスを、実際の利用者に対して試験的に提供できるよう、FCAがサポートする仕組みである。
  2. 導入の背景には、フィンテック等の参入障壁を低下させることで、金融業界におけるイノベーションを促進する意図がある。また、商品・サービスの幅が広がるなど利用者にもメリットがあると期待される。成長産業であるフィンテックを誘致する狙いもあると見られる。
  3. レギュラトリー・サンドボックスは、既存の法律や規則を組み合わせた取り組みと言える。例えば、FCA認可未取得の企業であっても、限定認可(restricted authorisation)を取得すればサンドボックスの利用が可能となる。限定認可は法律上、正式な認可と同等であるが、提供できるサービスの内容や範囲が限定される代わりに、インフラに係る監督上の要件などが緩和される。
  4. レギュラトリー・サンドボックスを利用するには、FCAの設定する基準を満たした上で、顧客の安全を確保するためにFCAと利用条件を事前協議する必要がある。また、利用期間中は定期報告が求められる。レギュラトリー・サンドボックス終了後には、FCAと協議の上、試験した商品・サービスをビジネス化するか否かを判断する。
  5. レギュラトリー・サンドボックスの主眼は、規制の緩和・免除というより、監督上の要件緩和と当局による支援にある。実際、参加フィンテックに聞くと、少人数・小資本の新興企業でも、要件緩和やFCAの支援により事業化が容易化・迅速化したなど、総じて評価は高かった。英国のレギュラトリー・サンドボックスは、フィンテックの成長を促し、金融業界におけるイノベーションを推進する仕組みとして、注目に値しよう。

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