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野村資本市場クォータリー 2017年春号
スタンダード・ライフとアバディーンの合併
−新たな局面に入った欧州資産運用業界の再編−
神山 哲也
要約
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  1. 英国大手保険グループのスタンダード・ライフと英国大手上場資産運用会社のアバディーン・アセット・マネジメントは2017年3月6日、株式交換による合併に係る株主への提案を発表した。
  2. スタンダード・ライフは保険会社でありながら、2006年の上場以来、M&Aも活用しつつ、資産運用事業やウェルス・マネジメント事業を拡大しており、現在では投資サービス・グループとなっている。他方のアバディーンは、金融危機後に欧州銀行グループが資産運用事業を売却する中、数少ない欧州における買い手として異彩を放ってきた。
  3. 両社の合併により、スタンダード・ライフ株主は新会社株式を66.7%、アバディーン株主は同33.3%保有することになる。顧客は、両社とも英国・欧州で重複しているが、個別の運用戦略では、アバディーンは新興国株式、スタンダード・ライフは絶対リターン戦略(GARS)に強みを持つなど、補完関係にある。他方、パッシブ運用は両社とも弱みとするところであり、今後の戦略が注目される。
  4. 本件合併の背景として、第一に、ETF・パッシブ運用の増加が挙げられる。このため、アクティブ運用主体の運用会社は、コスト削減・規模拡大に向けた合併の必要に迫られている。第二に、アンバンドリング規制など、ETF・パッシブ運用の更なる増加に繋がり得る規制強化が挙げられる。保険会社も、英国のアニュイティ購入に係る税制撤廃により、新たな収益源を模索する必要に迫られている。第三に、両社において、主力商品(GARSと新興市場株式)で資金流出が継続していたことが挙げられる。
  5. 金融危機後の欧州資産運用業界の再編は、専ら、銀行グループが資本規制対応で資産運用事業を売却するというものであった。それに対して、本件スタンダード・ライフとアバディーンの合併は、2016年10月に発表された米ジャナスと英ヘンダーソンの合併とともに、ETF・パッシブ運用の増加への対抗策としてアクティブ運用主体の資産運用会社同士が合併するというものであり、欧州資産運用業界の再編が新たな局面に入ったことを示すものと言える。

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