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野村資本市場クォータリー 2017年夏号
銀行対FinTech−競争の構図
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淵田 康之
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- FinTechと銀行の提携や協業の事例が増えていることもあり、銀行にとってFinTechが脅威であるといった議論は沈静化しているように思われる。
- しかしFinTech系とも言うべき銀行が台頭しつつある点、また決済や融資などの分野において、FinTechが銀行よりも優位にサービスを展開しているケースがある点に留意すべきである。
- FinTech系銀行としては、モバイル専業銀行などITを武器として新たに設立された銀行の他、昨今では、決済や融資などの分野のFinTechが銀行免許を取得し、銀行業に参入する動きも見られる。
- 決済分野では、モバイルP2P送金サービスなど、銀行よりもFinTechが支持される事例が確認できる。また融資分野では、既存の銀行とは異なる融資先や融資手法を開拓することで、実績をあげつつあるFinTechがある。決済も融資も、本来は、預金口座を提供できる銀行の方が、競争上優位に立てるはずの分野であり、銀行はなぜ顧客がFinTechのサービスを支持するのか、学ぶ必要がある。
- 競争相手として、あるいは協業相手として、いずれにしても、既存の銀行にとってFinTechを無視することはできない時代となっている。FinTechと提携するにしても、それにより銀行にとってFinTechの脅威が無くなるわけではない。顧客はやがて、銀行よりも、提携先のFinTechのサービスの方に、より付加価値を見出すようになっていくかもしれない。またFinTechとうまく提携できる銀行と、そうでない銀行との格差が広がっていく形で、FinTechの脅威が間接的に顕在化していく可能性もある。
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