2016年5月に成立した改正確定拠出年金法により、2017年1月1日から、個人型確定拠出年金(DC)の加入対象者が大幅に拡大された。従来、個人型DCには自営業者等の第1号被保険者と企業年金のない民間従業員のみが加入できたが、この法改正により公務員、専業主婦(第3号被保険者)、企業年金加入者も対象に含まれることとなり、ほとんど全ての現役世代が加入可能になった。一部の人々のみが対象のマージナルな制度から、広範な人々に対し自助努力の機会を提供するユニバーサルな制度基盤へと、本質的に生まれ変わったと言える。