時流

金融・資本市場とデータサイエンス

一橋大学大学院経営管理研究科准教授 横内 大介

要約

計算機の発展によりデータの利活用が様々な分野で推進されている。金融業界でもフィンテックをはじめとしてデータの利活用に関して新たな試みが行われるようになった。金融実務の現場では、データサイエンス、機械学習、AIなど様々なキーワードが飛び交い積極的な利用が試みられるようになったが、データリテラシーの不足から最新技術の乱用に近い状態が続いている。本稿では、そのような状況に対して警鐘を鳴らし、実務の現場に潜むデータリテラシーの問題や金融業界におけるAI、データサイエンスの在り方について論じる。