時流

金融規制のNext Step

上智大学法科大学院教授 森下 哲朗

要約

金融審議会のスタディ・グループやワーキング・グループでは新たな金融規制のあり方についての議論が行われてきた。そこでは、今後の金融規制のあるべき姿として、イノベーションの促進と利用者利便の向上に資する規制体系であること、同一の機能・同一のリスクには同一のルールを適用すること、といった基本的な方向性が示されている。具体的な規制の見直しという観点でも、決済分野等で一定の成果が出ており今後の活用が期待される。同時に、今後の検討課題も多い。産官学が一体となって知恵を出し合ってより良い金融規制を構築していく必要がある。