時流

「持続すべきもの」は何か
-インフラ老朽化問題から見えるもの-

東洋大学大学院教授・公民連携専攻長 根本 祐二

要約

公共施設、道路、橋、水道、下水道などのインフラが老朽化し更新時期を迎えている。すべてのインフラを更新するには年間9兆円を要すると試算されており、今のまま維持するのは不可能だ。これに対しては、「できるだけ公共サービスを確保したうえで、インフラを最大限削減する」する「省インフラ」が有効である。公共施設には、広域化、ソフト化(民営化など)、集約化(統廃合)、共用化(統廃合)、多機能化を採用する。道路、橋も大幅にコストダウンする。持続すべきはインフラそのものではなく、インフラが提供している公共サービスなのである。