時流

カーボンニュートラル達成へ向けたカーボン・クレジットの活用
-「カーボン・クレジット・レポート」を読み解く-

早稲田大学環境経済・経営研究所 所長、経済産業研究所 ファカルティフェロー 有村 俊秀
早稲田大学環境経済・経営研究所 研究助手 森村 将平

要約

カーボンニュートラルへ向けた行動が加速し、その手段の一つであるカーボンプライシングが注目される中、経済産業省の検討会から「カーボン・クレジット・レポート」が公表された。「カーボン・クレジット・レポート」では、カーボン・クレジットの活用へ向けて、さらなるカーボン・クレジットの創出や民間資金の活用だけでなく、情報の適切な開示やカーボン・クレジット市場の創設にも言及された。一方、カーボン・クレジットの活用へ向けては、その品質を高めることが大切である。情報開示を進め、品質を適切に保証しながらカーボン・クレジットの活用を促進していくことが、カーボンニュートラルの達成においても重要である。