1. 米国では、インターネットなどのオンラインを通じて株式や債券、投資信託などの売買注文を集めるオンライン証券取引が急速な拡大を続けている。97年第4四半期には、オンライン取引件数は一日平均15万3千件とリテール株式取引全体の17%を占めるようになった。
2. こうした中で、インターネット・ブローカーによる手数料の価格破壊が進み、手数料の最低水準は、2年間で取引一件当たり約15ドルから5ドルへと低下した。
3. しかし、手数料引き下げ競争は終盤にさしかかりつつある。今後は、単なる手数料の安さよりも、ターゲットとする顧客のニーズに合わせた機能の提供が重要となっていく。また、フル・サービス証券会社が、ラップ・アカウント・サービスの顧客に対してインターネット取引機能の提供を始めようとしている。
4. 我が国においても、既に少なくとも8社が、オンライン証券取引サービスを開始している。今後、手数料自由化をにらみ、こうしたサービスの拡大や機能の充実が進むことが予想される。
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