1. 1998年12月29日、第9期全国人民代表大会(全人代)常務委員会において、「中華人民共和国証券法」が可決、成立し、1999年7月1日から施行される。
2. 現在、中国には250を超す証券関連の法令が存在するが、今回成立した「証券法」は、証券市場に関する最初の体系的な法律である。
3. 章の構成は、総則、証券の発行、証券の流通、上場企業の買付、証券取引所、証券会社、証券登録決済機構、証券取引サービス機関、証券業協会、証券監督管理機関、法律責任、附則、となっており全12章214条からなる。
4. 法律の審議過程では、市場での不正な取引の防止が強く意識され、法律では購入した証券を当日売買することや、銀行借入による株式の取引、国有企業による株式の投機取引、信用取引などが禁止されている。
5. これらの規制は、不正を未然に防ぐ効果がある一方で、市場の流動性を低下させ、自由な市場を形成することの妨げともなる。
6. 今後、中国の証券市場が成熟した市場へと発展するには、こうした点について再考が必要となろう。
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