1. UBS、クレディスイス・グループ、ドイツ銀行の各グループが本格的に投資銀行業務の体制整備に着手したのは、クレディスイスが1980年代後半、UBSが1990年代初頭、ドイツ銀行が1990年代半ばのことだった。
2. クレディスイスは、1988年に米国に投資銀行CS・ファーストボストンを設立、米投資銀行と熾烈な競争を展開し欧米市場で実績を積んでいった。2000年夏、米有力投資銀行のDLJを買収することで、米大手投資銀行に並ぶ勢力になった。
3. 現在のUBSは、1998年に旧スイス銀行(SBC)と旧スイスユニオン銀行(旧UBS)の合併で誕生した。旧SBCはマルセル・オスペル氏の指揮の下、買収した証券・投資銀行、運用会社を銀行本体に取り込むことでSBCの投資銀行化を図った。
4. ドイツ銀行では、1990年代半ばから投資銀行戦略が本格化した。1997年に就任したブロイヤー頭取は、本体の経営資源を投資銀行、資産運用に重点的に投入し、投資銀行部門をグループの中核部門に育て上げた。
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