1. 2003年1月29日、全米証券業協会(NASD)とナスダック社は、証券取引所やナスダック市場に上場されていない株式のための取引システムであるOTCブリティン・ボードに導入される電子取引システムの詳細を発表した。
2. 新たに導入されるシステムは、ナスダック市場の取引システムである「スーパー・モンタージュ」を利用するもので、2003年第4四半期に稼働する。同時に、OTCブリティン・ボードは、新しい市場「ブリティン・ボード取引所(BBX)」に改組され、ナスダック市場よりは緩やかながら、一定の上場基準を満たさなければ登録できない仕組みに変わる。
3. OTCブリティン・ボードは、BBX開設後6ヵ月を経て廃止される。その後は、BBXの上場基準を満たさない企業の株式は、ピンクシート等の店頭取引を通じて流通することになる。
4. BBX開設の狙いは、ナスダック市場に上場されていない小型株の取引をめぐる規制を強化し、投資家の保護と流通の円滑化を図ることにある。わが国のベンチャー企業向け市場改革が、公開基準の引下げと間口の拡大をめざしてきたのとは、やや異なる志向を示している。
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