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野村資本市場クォータリー 2013年夏号
マンション建替え用リバース・モーゲージの提案
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小島 俊郎
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- 我が国では、マンションを巡って二つの高齢化が忍び寄っている。一つめはマンションの高齢化である。2012年末で築後30年以上経過したマンションは118.5万戸に達している。こうしたマンションの多くは、住戸面積が小さかったり、エレベータが設置されていないといった機能的劣化から、マンション建替えの必要性が高まっている。
- 二つめは、マンション入居者の高齢化である。入居世帯主のうち60歳以上の世帯主の割合は1980年度の7.9%から2008年度には39.4%と約5倍に増加している。この傾向は築後年数が経過しているマンションほど高くなっている。
- マンション建替えについて政府も区分所有法改正やマンション建替え円滑化法の施行など積極的に取組んできたが、これまでのマンション建替え実績は200件にとどまっている。マンション建替えがなかなか進まない原因として、区分所有者の5分の4の合意が必要であるという合意形成の難しさと多額の建替えコストの負担が指摘されている。
- 金銭的負担がある建替えの場合、半数以上は1,000万円以上の負担が生じており、年金で生活している高齢者にとってこうした負担は許容できるとは言い難い。そこで、マンション建替え用リバース・モーゲージを提案したい。マンション建替え用リバース・モーゲージはノンリコース・期中無返済のローンに近く、商品化が比較的容易であると考えられ、住宅ローンの代替市場として期待されよう。
- 仮に、2012年末の築後30年以上のマンションの半分が建替えられた場合、約15兆円の規模の市場となるほか、波及効果としての耐久消費財需要も発生し、多くの産業に寄与しよう。また、マンション建替え用リバース・モーゲージは、本格的なリバース・モーゲージ普及への大きな足掛かりとなろう。
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