1. 去る2000年6月20日、米国・資産運用業界において大型の買収が発表された。米国・資産運用業界で10位のアライアンスによる、同45位のバーンスタイン買収である。買収規模は約35億ドルに上った。
2. 「グロース」および「テクノロジー」で近年高成長を遂げてきたアライアンスが、「グロース・ハイテク相場」の終焉を迎えて「バリュー回帰」の風潮が高まることに対して、同分野で高い成長を得ているバーンスタインを買収していち早く手を打ったと言えよう。
3. また、米国のリテール向け・金融サービス業者が「ハイ・ネットワース向けビジネス」を強化する傾向を強める中で、「ハイ・ネットワース」で「一任勘定」が売り物のバーンスタインにアライアンスが魅力を感じたことも考えられる。さらに近年、欧州の金融サービス業者による米国・運用会社へのクロスボーダー・ディールが増加している。アライアンスもまた仏アクサの傘下にある。
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