1. 英国では、2001年11月26日、学校における投資教育を普及させることを目指して、教育の慈善団体であるpfeg(personal finance education group)が中心となり、英国金融サービス庁(FSA)が全面的にサポートする形で、Excellence and Accessプロジェクトが立ち上げられた。その主目的は、学校の教師にパーソナル・ファイナンスを教える素養を十分に身につけてもらい、英国全体に同科目を普及させるうえでの基盤作りをすることにある。
2. パーソナル・ファイナンスに関する科目Financial Capabilityは、既に2000年9月から、保健体育と家庭科とを統合した科目PSHEや公民(Citizenship)の中に組み込まれており、90%近くの中学校では、既に何らかの形でパーソナル・ファイナンスを教えている、という調査結果もある。
3. しかしながら、パーソナル・ファイナンスをどう教えたらよいのか困惑している教師が少なくないというアンケート結果が出るなど、課題も多いことが、今回のプロジェクト立ち上げの背景にある。
4. 2002年8月からは中学校で公民が必修となるため、同科目を通じてパーソナル・ファイナンスが全英の生徒に教えられるようになる。今回のプロジェクトの成果をどのように生かし、全英の教育に反映させていくのかが注目される。
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