1. 英国金融サービス機構(FSA)は2004年3月22日、アナリストをめぐる最終規則を公表した。同規則の特徴としては、1)株式だけでなく、債券やデリバティブを含むすべての認可投資商品に関する調査レポートに適用すること、2)セルサイドだけでなく、バイサイド(運用会社)の調査レポートにも適用すること、3)利益相反への対応方法を経営幹部に一任し、金融機関の自由度を確保していることを挙げることが出来る。
2. FSAの規制下にある金融機関は、2004年6月末までに利益相反の問題が発生し得る分野を洗い出し、利益相反問題に対処するための適切な社内手続き、社内規定を設定することが求められる。
3. こうした枠組みが既に確立している金融機関はともかくとして、ゼロから確立しようとする金融機関は当面の間試行錯誤を続ける可能性もある。今回の規則改正が英国におけるインベストメント・リサーチにどのような影響を及ぼしていくのか目が離せない。
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